「洗顔のときに顔を拭いたら毛羽がくっついて気持ち悪い」、「ガラス食器を拭いたら毛羽がついてきれいにならない」といった消費者の方の声は、よく耳にするところです。
タオルに限らず、繊維製品では "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" ということは避けられません。結論から言いますと "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" を完全になくすことはできません。また、 "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" は、洗濯などご購入後の使い方にも大きな関係があります。
ここでは、 "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" が比較的少ないタオルを選んでいただく際に、参考にして頂ける事柄についてお話したいと思います。
洗濯の際に "柔軟剤" が広く使われるようになり、消費者のみなさんの "やわらか・ふかふか指向" は、ますます進んでいるようです。やわらかでふかふかのタオルの肌触りは良いものですね。
でも、この "やわらか・ふかふか" を追い求めるために、撚り(より)の少ない糸が使用されるようになってきました。 "撚り" とは、細い1本1本の繊維を束ねてねじり合わせて糸にすることです。 "無撚糸(撚っていない糸)" や "あま撚り(よりの少ない糸)" と言われる糸は、ねじり合わせる度合いが少なく、軽く柔らかな糸になります。そのような糸を使用したタオルは、ほんとうに柔らかくてふかふかな肌触りのタオルになります。
しかし、繊維どうしの絡み合いが少ないため、繊維が離れ落ち "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" が起こりやすくなる傾向があります。さらに、柔軟剤は "繊維どうしの絡み合いをほぐす" ような性質がありますので、ご購入後のお洗濯での過度の柔軟剤の使用は "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" を助長させることになりますので、お気を付け頂きたいと思います。
"毛羽落ち" に神経質な方は、多少肌触りはよくなくなるかも知れませんが、撚りの多めの糸や太目の糸を使用したタオルがおすすめと言えます。
撚りが多めの糸を使ったタオルとして、業務用タオルがあげられます。
全ての業務用タオルというわけではありませんが、業務用タオルでは、耐久性を求めることから、糸と糸をさらに撚り合わせた "双糸" がよく使用されます。 "撚り" が重ねられることでしっかりとした糸になり、そのような糸を使用したタオルは、比較的 "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" も少ないと言えます。
「タオルのご購入後は一度洗濯してからご使用ください」というフレーズは、よく耳にされることと思います。
タオルに限らず、繊維製品の多くでは生産工程での不純物が、わずかながら残っていることがあります。ここで言う "不純物" とは、毛綿、糸くず、油分などのことですが、安全性に問題があるものはないと言えます。 "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" につながる繊維もこういった工程で、出来る限り取り除かれます。
ここでは、不純物を除去する工程について、少しお話します。
タオルの生産工程では、繊維の不純物を洗い流したり、染色した糸や素材の余分な染料を洗い落とすために、 "晒(さらし)" という処理がされます。糸の段階で染色して晒し、その後に生地に織り上げる "先染め先晒し" 、生地を織った後に染色して晒す "後染め後晒し" が代表的です。タオルが生産者の皆さんにわたる直前という意味では、 "後染め後晒し" の方が不純物を着実に除去することができる方法と言えます。
"コーミング" とは、綿糸を紡ぐ最終工程で "コーマ通し" という "くしがけ" をする加工のことを言います。この加工がされた糸を "コーマ糸" と言います。 "コーミング" をすると繊維が整えられ、密度のむらがなくなり品質が向上します。同時に、余計な短い繊維(毛羽落ちにつながる繊維)をあらかじめ取り除く効果があるわけです。「コーマ糸使用!」なんて書かれたタオルを見かけられたら、このことを思い出して頂きたいと思います。
生産終了後までに落し切れなかった "毛羽" と "繊維" を取り去って、使用後の毛羽落ちや繊維抜けを少なくするために、使い始めのお洗濯に気を配って頂くことも大切です。
お洗濯の方法は「タオル選び(6)耐久性」のページで触れていますので参考になさってください。
「洗顔のときに顔を拭いたら毛羽がくっついて気持ち悪い」、「ガラス食器を拭いたら毛羽がついてきれいにならない」といった消費者の方の声は、よく耳にするところです。
タオルに限らず、繊維製品では "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" ということは避けられません。結論から言いますと "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" を完全になくすことはできません。また、 "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" は、洗濯などご購入後の使い方にも大きな関係があります。
ここでは、 "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" が比較的少ないタオルを選んでいただく際に、参考にして頂ける事柄についてお話したいと思います。
洗濯の際に "柔軟剤" が広く使われるようになり、消費者のみなさんの "やわらか・ふかふか指向" は、ますます進んでいるようです。やわらかでふかふかのタオルの肌触りは良いものですね。
でも、この "やわらか・ふかふか" を追い求めるために、撚り(より)の少ない糸が使用されるようになってきました。 "撚り" とは、細い1本1本の繊維を束ねてねじり合わせて糸にすることです。 "無撚糸(撚っていない糸)" や "あま撚り(よりの少ない糸)" と言われる糸は、ねじり合わせる度合いが少なく、軽く柔らかな糸になります。そのような糸を使用したタオルは、ほんとうに柔らかくてふかふかな肌触りのタオルになります。
しかし、繊維どうしの絡み合いが少ないため、繊維が離れ落ち "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" が起こりやすくなる傾向があります。さらに、柔軟剤は "繊維どうしの絡み合いをほぐす" ような性質がありますので、ご購入後のお洗濯での過度の柔軟剤の使用は "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" を助長させることになりますので、お気を付け頂きたいと思います。
"毛羽落ち" に神経質な方は、多少肌触りはよくなくなるかも知れませんが、撚りの多めの糸や太目の糸を使用したタオルがおすすめと言えます。
撚りが多めの糸を使ったタオルとして、業務用タオルがあげられます。
全ての業務用タオルというわけではありませんが、業務用タオルでは、耐久性を求めることから、糸と糸をさらに撚り合わせた "双糸" がよく使用されます。 "撚り" が重ねられることでしっかりとした糸になり、そのような糸を使用したタオルは、比較的 "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" も少ないと言えます。
「タオルのご購入後は一度洗濯してからご使用ください」というフレーズは、よく耳にされることと思います。
タオルに限らず、繊維製品の多くでは生産工程での不純物が、わずかながら残っていることがあります。ここで言う "不純物" とは、毛綿、糸くず、油分などのことですが、安全性に問題があるものはないと言えます。 "毛羽落ち、繊維の抜け落ち" につながる繊維もこういった工程で、出来る限り取り除かれます。
ここでは、不純物を除去する工程について、少しお話します。
タオルの生産工程では、繊維の不純物を洗い流したり、染色した糸や素材の余分な染料を洗い落とすために、 "晒(さらし)" という処理がされます。糸の段階で染色して晒し、その後に生地に織り上げる "先染め先晒し" 、生地を織った後に染色して晒す "後染め後晒し" が代表的です。タオルが生産者の皆さんにわたる直前という意味では、 "後染め後晒し" の方が不純物を着実に除去することができる方法と言えます。
"コーミング" とは、綿糸を紡ぐ最終工程で "コーマ通し" という "くしがけ" をする加工のことを言います。この加工がされた糸を "コーマ糸" と言います。 "コーミング" をすると繊維が整えられ、密度のむらがなくなり品質が向上します。同時に、余計な短い繊維(毛羽落ちにつながる繊維)をあらかじめ取り除く効果があるわけです。「コーマ糸使用!」なんて書かれたタオルを見かけられたら、このことを思い出して頂きたいと思います。
生産終了後までに落し切れなかった "毛羽" と "繊維" を取り去って、使用後の毛羽落ちや繊維抜けを少なくするために、使い始めのお洗濯に気を配って頂くことも大切です。
お洗濯の方法は「タオル選び(6)耐久性」のページで触れていますので参考になさってください。